コラム

低山から高山まで、 仲間の親子と登る山々で出会ったこと、思索したこと、 憧れること、悔やむこと、 そして嬉しかったことを綴ります。 親子山学校を貫くインティメイトな山の世界・・・。

ロックガーデン(奥多摩)


「山道は楽譜」

あの山この山、登山道を歩くのは作曲家が創造した楽譜に沿って演奏するようなものです。楽譜にはいろんな記号があります。ここは「なだらかに」弾いてとか。ここは「激しく」とか。

山道にある木橋やクサリ場や段差や根っこだって、立派な記号です。あとは演奏者の解釈や力量で、音色や表現が違うように、あなたがどう歩くかです。

これはどんな世界を表現した楽譜かな。最初は譜面通りに、素直に楽器を弾く感じで歩きます。同じ山道を何度も歩くうちに、理解が深まります。そこに山登りの楽しみがあります。

決まったルートの山道がクラシック音楽の楽譜だとすると、バリエーションルートはさしずめフリージャズですね。この山道は演歌だなとか、これはロックだなとか。そうやって、楽譜を読むように山道を歩くと風景も心も楽しくなります。