4歳から始める親子登山 親子山学校

親子山の流儀

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ザックは語る

親子山の流儀

親子山学校で頑なに守っていることがあります。
それは、電車やバスの座席の上やベンチの上には、絶対にザックを置かないということです。

ザックが雨に打たれ、登山靴も泥だらけになって山を降りてきたとしても、ザックが「くたびれたのでベンチの上で休ませてください」などとは絶対に言いません。電車のシートも山にあるベンチも、そこは荷物置き場ではありません。

親子山学校の子どもたちは、バス停に着けばバス乗り場にそって順番にザックを並べてバスの到着を待ちます。集合場所や登山口でも、勝手にあちこちにザックを置くようなことはしません。なるべく邪魔にならない場所を見つけて、なるべくひと塊にして、ザックを置くように努めています。誰かが最初に言い出すこともあれば、何も言われなくても自然にそういう形でザックを置いています。

ここに掲載しているザックの写真はすべて、過去の親子山学校の山行での一コマです。あ、一番最後の写真だけは違いますが、その説明は最後までご覧いただけると分かります。

山小屋に泊まったときは、登山靴もきれいに揃えて下駄箱に入れています。小屋のスリッパやサンダルが脱ぎ散らかされていたら、誰かが注意したり、誰かが黙って揃えたりしています。

親子山学校の山登りは大人数で行動する学校登山のように、団体登山のカテゴリーに入ります。ですから、大人数で自分勝手なことをやり始めたら、すぐに目障りで迷惑な烏合の衆と見られてしまいます。そうしたこともあって、いつの頃からか子どもたちもザックや登山靴の置き方を考え、当たり前のこととして実践するようになりました。いちいち明文化はしていませんが、これも親子山学校の伝統と呼んでいいでしょう。

さて、最後にもう一度、ザックが置かれた一枚の写真を見ていただきます。

とある駅前広場に集まった大人のパーティーの朝のミーティング風景です。写真を見ると分かりますが、ベンチの上には大人の皆さんのザックがズラッと見事なまでに置かれていました。おそらくこのパーティーは、どこに行っても同じように座席やベンチをザック置き場として使ってきたのでしょう。

大人たちのザック置き場になっている同じ広場の一隅では、私たち親子山学校の親子も同じようにミーティングをやっていました。言わずもがなですが、せっかくなのでその時の親子山学校メンバーのザックが置かれた写真も見ていただきます。

最後に親子山学校が大切にしているモットーの一つを紹介します。

「精力善用 自他共栄」(嘉納治五郎)

子どもたちには様々な場面で、「歩くチカラ」はなんのためにあるのかと問いつづけています。手にしたチカラは自分のためだけに使うのではなく、世のため人のために役立てるものでなければならない。利他的行為こそが真の英雄なのだと。ザックや登山靴の置き方は、その精神を実践する現れなのかもしれません。

2024年5月27日・記

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