お知らせ

親子山学校からのお知らせ全般をお伝えします。

新刊『4歳から登れる首都圏の親子山            子どもは山で大きく育つ!』表紙


「親子山学校が登っている山を中心に、初心者親子にも役立つ山のガイドブックを作りましょう」と懇意にしている編集者さんから提案を受けて、一年余りの歳月をかけてようやく完成、出版の運びとなりました。

書名は『4歳から登れる首都圏の親子山 子どもは山で大きく育つ!』
本体1500円+税  
旬報社より4月27日発売となります。



高川山(2015年2月)

書名の通り、今回の本は関東の首都圏の山を中心にしたガイドブックです。地方の書店への配本は限られてしまうので、その場合はamazonなどの書籍販売サイトからお求めになって下さい。

当初は全部で「50の山とルート」で準備をはじめましたが、そうなるとジュニアクラスで登っているような八ヶ岳や南アルプスの高山も含まれてきます。それはちょっと初心者親子にはハードルが高すぎるということもあり、首都圏の低山を中心に「30の山とルート」に絞込みました。

たとえばキッズクラスではおなじみの、高尾山から陣馬山にかけての山々、相模湖を望む石老山、奥多摩の御岳山、ロックガーデン、日の出山といった低山を取り上げています。かつては親子山学校でも登っていた丹沢・箱根方面の山も、あらためて実踏してみると十分に魅力的なルートだったので、大山、金時山、明神ヶ岳、矢倉沢岳、幕山などを取り上げました。さらに経験を重ねた親子向けに、山小屋泊まりを前提にした北八ヶ岳(北横岳、縞枯山)、入笠山を加えました。

先行して出回っていた親子向けのガイドブックをいくつか見たときに、カラフルな写真が満載でカタログのように楽しい体裁はいいのだけれど、ほとんどが肝心の道案内のガイド部分が希薄なことに気づきました。果たしてこれで山の初心者親子が、安心して目的地に行けるのだろうか?そこで本書では、分かりやすいガイド文を書くことに努めました。

紹介する山のガイド文と掲載地図、写真が要所要所で一致するように、共通の番号が振られています。本文と地図、あるいは本文と写真を照合することで、現在地や目的地を確認する材料になるはずです。

毎週のように登っている山でも、あらためてすべて実地踏査をしました。親子山学校の親子メンバーにもご協力いただき、いくつかは子どもと一緒に歩き直しています。実踏は2014年3月から12月までかけて、いつもの親子山の活動とは別にコツコツと登りました。今年に入ってからも、さらに写真を撮り直すために登った山もあります。

交通手段、歩行時間、距離、分岐点、トイレや茶屋や水場、駐車場の有無などを歩きながらチェックしました。「子ども連れだったら、ここは要注意かな?」という場所もチェック。あくまでも親子目線に立って作りあげたガイドブックです。現時点では、類書の中でも一番<ちゃんとした>ガイドブックになったかなと思っています。

長年、大勢の親子と山登りをやっていると、親子登山はつくづく子育ての延長にあるものだということが実感できます。親子で登る山には、親も子も分け隔てなく同じ距離、同じ時間、同じ苦楽をともにするところにその良さがあります。書名のサブタイトルには、そうした思いも含まれています。

既刊『4歳からはじめる親子トレッキング』が、山に向かう前の座学の指南書だとすれば、今度の『4歳から登れる首都圏の親子山』は、フィールドにも携行できる心強いガイドブックの位置づけです。両方あわせて、みなさんの「道しるべ」となれば幸いです。

親子山学校
主宰 関 良一