お知らせ

親子山学校からのお知らせ全般をお伝えします。


親子山学校では現在、新年度を前に準備していた行事も山行も、新型コロナウイルスの影響で中止や無期限の延期の措置をとっています。親子山学校に在籍する親子のみなさんはおよそ二百数十名。ほとんどが人口密度も高い首都圏に住んでいます。そうした状況と環境の中で、新型コロナウイルスの嵐に耐え、山登りの再開を待っている親子のために、3月30日から「親子山だより」というメールマガジンをはじめました。


『子どもと登るはじめての富士山』(旬報社)表紙


『子どもと登るはじめての富士山』は、『4歳からはじめる親子トレッキング』に次いで、私が親子向けに書いた二冊目の本です。富士山がユネスコの世界文化遺産に登録されたのは2013年6月22日です。私の小著はこれより前の6月1日の初版ですが、富士山が世界遺産に選ばれそうだから書いたのではありません。

出版社の担当編集者さんから「もう一冊、親子向けの登山本を作るとしたら、どんなテーマがいいですか?」と尋ねられて、「それなら富士登山の本を書きたいな。ちゃんとした親子向けの富士登山本ってまだないんですね。それにある程度、山登りに目覚めた子どもなら、一度は富士山に登ってみたいと思う子、けっこう多いと思うんです」そう答えて実現したのがこの『子どもと登るはじめての富士山』でした。

出版が近づくに連れて、もしかすると富士山が世界遺産になりそうだ・・という機運になり、いざ出版されるとすぐに舞い込んできたのが、静岡放送(SBS)の『愉快!痛快!阿藤快!』というラジオ番組の出演依頼でした。「富士山の世界遺産認定を前提に、番組で富士山特集をやりたいので、本の著者として生出演してもらえます?」との打診を受け、本の宣伝になるのならと二つ返事で出演を承諾、放送当日の朝に新幹線に乗って静岡に向かいました。

番組のMCは俳優の阿藤快さん、アシスタントは原田亜弥子アナです。阿藤さんも原田アナも気さくな方々で、私は過度に緊張することもなく、30分も自由にお話させていただけました。リンクしたものはこの時の番組の模様で、現在youtubeにアップされています。ラジオ番組でしたが、同時にネットで動画配信も行われていたため、こうして阿藤さんや原田アナとの掛け合いが記録されました。(阿藤快さんはこの2年後に急死され、今となっては私の大切な思い出の映像です)

改めて内容を聴くと、富士登山を成功させるコツばかりじゃなく、私が親子登山に目覚めた理由や子どもと登る山の良さなど、けっこう幅広く語っています。番組から数年経った今も、私が普段言ってることと中身はほとんど変わらないので、ご覧になっても差し支えないと思います。

富士山が世界遺産に登録された時点で、親子向けに特化した富士登山の攻略本は『子どもと登るはじめての富士山』しかなかったので、初版は瞬く間に部数わずかとなり、ひと月後には重版出来(じゅうはんしゅったい)となって編集者さんも喜ばれていました。この時の二刷目は1000部だったでしょうか。

山の本はもともと発行部数が少ないのですけど、重版出来は著者にとっても名誉なことです。ちなみに私の最初の本『4歳からはじめる親子トレッキング』の初版は2012年で、5年後の2017年に重版出来。この時は、中身の一部も加筆・訂正しました。こちらは親子登山を始める初心者にとっての指南書となるようにと思いを込めて書いたもので、長い年月をかけてコツコツと読まれるタイプの本になっています。

『愉快!痛快!阿藤快!』(静岡放送SBSのラジオ番組:出演約30分)
https://www.youtube.com/watch?v=E8BWibC6V8s


「親子登山 二つの鉄則」(しんぶん赤旗「知る聞くRoom」より)


登山シーズンを迎えた5月4日の「しんぶん赤旗」(土曜日・くらし家庭面)に、親子登山をはじめる際に気をつけたいことを二点に絞って書いた原稿が掲載されました。これは親子山学校でもすべての親子メンバーが共有して、毎回の山行で実践している鉄則です。こうした認識と実践は反復しなければ身につきません。子どもが悲しい山岳事故に遭わないよう、親子でこの鉄則を共有してほしいと思います。



親子山15周年 同窓会登山

2017年度は親子山学校の創立から15年目を数える年です。その区切りとなる15周年を記念して、「親子山同窓会」が卒業生の皆さんと共に過ごす集いを企画してくれました。開催は2018年3月ですが、今からご都合をつけて多くの卒業生たちにお越し願えればと思います。

親子山学校は、15年間で延べ一万人を越える親子と山登りを続けています。創立当時の子どもたちは、すでに成人して学生や社会人になりました。15年の歳月をかけて、多くの親子で繋げてきたバトンは、現在の親子山学校にも脈々と受け継がれています。



『山と渓谷』2017年6月号表紙


山岳雑誌『山と渓谷』2017年6月号の特集【夏山登山を変える最新テクニック70・実践者が教える「計画・装備・行動」の新常識】に、親子山学校主宰の関良一が記事を寄せました。

特集ページ「計画編」の中で「親子」向けの夏山の楽しみ方として、子どもと「山小屋」との上手な付き合い方を提案しました。おすすめの山とルートは八ヶ岳の「編笠山・西岳」、利用する山小屋は「青年小屋」です。あくまでも2500m級の山なので、親子の技量に照らして計画・実践して下さい。