コラム

低山から高山まで、 仲間の親子と登る山々で出会ったこと、思索したこと、 憧れること、悔やむこと、 そして嬉しかったことを綴ります。 親子山学校を貫くインティメイトな山の世界・・・。

「最初の行動」

真剣勝負の場では、最初の一撃でほぼすべてが決まる。

時間をかけて戦って勝てる見込みがあるのは、囲碁とか将棋のような頭脳戦の試合くらいだ。

最初に受け止めたボール、最初に思い浮かんだひらめきに従って始めの一歩を踏み出せば、
そこから先、物事は次々と好転していくだろう。

最初の啓示を素直に受け入れ、最初の一歩を確信を持って踏み出せる者が、この幸運を獲得していく。

最初の行動を素直に行えない者は、いたずらに時間を浪費するばかりで、何をやっているのか本人にも
他人にもさっぱり分からないものしか出来上がらない場合が大半だ。

子どもの習い事、子どもの受験もしかり、最初から目的に向かって迷わず真っ直ぐにやれた子どもは、
あっという間に行きたい場所に到達できる。

その間に費やした時間を、当人は苦労したなんて気持ちは何一つ感じていないはずで、
夢中になれたことの満足感の方がはるかに優っているだろう。

満足できたその体験が、その子自身を更新させ、その行為の連なりの果てが、社会を変えていく力になるのだ。

親子山学校 
主宰 関良一