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縦走で四つ目の山、高尾山に到着した子どもたち


「山で子どもを叱るということ」

先日、土日の二日間で行った、キッズクラス恒例の陣馬山から高尾山まで15キロの縦走は、参加したすべての子どもたちが最後まで立派に歩きました。わずかに一人の4歳の女の子だけが、靴擦れが酷くなって高尾山でリタイアしましたが、それがなければ彼女も間違いなく踏破していました。二日に分かれて縦走に参加した親子は130名でした。その半分が子どもです。4歳から(実際には1名3歳児も混じっていた!)小学生までの子どもたちが、親と一緒に一丸となって縦走します。

この縦走をやり遂げるまで、「果たして大丈夫かな」と思える子どもは大勢います。でも私は、子どもたち全員に15キロを歩ける体力があると思っています。子どもたちに足りないものがあるとすれば、それは気持ちだけです。


よちよち山のフィールドの一つ、日和田山で


「よちよち山」クラスは、来年2016年3月をもって「修了」とさせていただきます。

「よちよち山」は親子山学校の下部組織として、「ジュニアクラス」「キッズクラス」に続く幼児のためのクラスとして、2012年秋から試験的に始めました。街角などで見かける、文字通りによちよち歩きを始めた小さな子の、その嬉しそうに歩く姿を見たときに、ヒトが生まれて立ち上がり、歩きだすことの原点を見る思いに、あらためて感動を覚えました。


雲取山の石尾根で子どもたちと私(2015年4月)


サッカーや野球の監督は、練習で選手を指導し、試合のときはベンチから見守るだけです。練習や試合で、監督が選手とまったく同じメニューをこなすスポーツってあるのだろうか?個人競技でも、例えば浅田真央や錦織圭のコーチが、選手と同じことをやれるわけではないと思います。会社の社長だって、戦争の最高司令官だって、最前線で一緒に戦ったりなんかしません。

私は親子山学校でいつも先頭に立って、皆さんと一緒にすべての山登りに参加してきました。初めて出会った親子とも、五年、六年と続けている親子とも、いつも一緒に同じ距離、同じ高さ、同じ内容の山を登っています。私だけ距離や時間が少なくて済むということは決してありません。それは、登山というスポーツの性質上、当然のことだ思って来ました。


豊かな自然が広がる雲取山


鴨沢から石尾根に向かう登山道は、梅雨のさなかのごく普通の週末にも関わらず、様々な登山者がひっきりなしに登っていました。少し歩くだけで、前を行く登山者に接近する。あるいは他の登山者が次々と追い越していく。そんな状況が終始つづくブナ坂の登りでした。まさに、空前の登山ブームを反映する光景でした。


雲取山へ登る子どもたち(2015年4月の親子山学校ジュニアクラス)


先日、滝子山からの下山中のことです。私の前を若いカップルが歩いていました。段差のある露岩の下りがしばらく続くので、追い抜くことも出来ない場所です。やむなく二人の背中を追うような格好で下っていました。

女が後ろからついて来る男に、ブツブツと何やら文句を言っていました。

「なんで私が怒られなきゃいけないのよ」
「いつもそう」
「安達太良山のときもそうだったわよね」

などと言ってます。