子どものための「危機管理」
一昔と比べてみても、子どもたちを取り巻く社会は急速に変化しています。
子どもが社会やコミュニティーから守られているというのは、もはや神話か物語の世界であり、無力で立場の弱い子どもたちは、もっとも危険にさらされているとも言えます。大げさに言えば、子どもたちは毎日のように世界各地で誘拐されたり殺されたり、虐待やいじめに遭っています。
ほとんどの子どもたちには、それを回避したり察知する術(すべ)は何も持ち合わせていません。とくに日本人の場合はそれが顕著に見られます。どんなに親が「気をつけなさいね」と言っても、そのときにならなければ、あるいはそのときになっても、ほとんどの子どもたちはどうすることもできないのが現状ではないでしょうか。