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★2022年度のキッズクラス12期生の募集は締め切りました。たくさんのご応募、ありがとうございました。
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本日より、2022年度・親子山学校キッズクラス12期生の募集を開始します。応募に当たっては、「募集要項」をメールで請求していただきます。下記の手順にそってお申し込み下さい。

【募集要項の申し込み方法】
・メールの件名に「2022年度募集要項希望」と書いて、下記のメールアドレスに請求して下さい。
info@oyakoyama.com

・キッズクラス12期生に応募を希望される方には、折り返し「募集要項」(PDFファイル)を添付したメールを送ります。

・メール本文には、必ず参加を希望する親子全員の氏名と年齢、住所を書いて下さい。
対象は原則、東京・千葉・埼玉・神奈川の首都圏在住者です。子どもは満4歳以上、小学4年生まで。記載内容に不備または虚偽が見られた場合、募集要項は送りません。また応募後であっても入校の資格を取り消します。

・送られた「募集要項」の全文をお読みいただき、内容にそって必要事項を入力したものを再びメールで送り返して下さい。(課題作文があります)

■募集要項の請求と入校志願の応募受付は、2月14日(月)から、2月20日(日)午後8時で締め切ります。
■合否のお知らせは、2月22日(火)から24日(木)にかけて、応募者全員にお伝えします。
■12期生として受け入れる親子は45名程度を予定しています。(その年の状況で変わります)
以上

2022年2月14日
親子山学校
主宰 関 良一


草戸峠〜草戸山間の登山道


草戸山は高尾山の南に位置する南高尾山稜の一座で、標高わずか364メートルの低山です。アップダウンの連続するこのコースは、親子山学校のキッズクラスの親子にとっては、一年の仕上げの時期に登る山として打ってつけなので、毎年年度末の時期に登っています。

何度も歩いてきたはずの草戸山のルート上に、今まで見ていたとしても視界に入っていなかったのか、何も感じずにやり過ごしてきたものがあることに気づき、これに気づかずにいたことを恥じると共に、激しい怒りと悲しみが湧いてきました。



親子山学校のジュニアクラスは、小学校6年生で卒業するまで山登りをやり続けることを絶対条件に集まった親子で構成されています。2021年度は14家族、親子40名が在籍。8名の6年生を含む19名の岳童がおります。

6年生ともなると長い子では4歳頃から山登りを始めており、キッズクラスを経てジュニアクラスに上がってからは奥多摩の山々、八ヶ岳の山々、甲斐駒ヶ岳や北岳などの南アルプスも経験しています。

そうした6年生たちと先日、季節外れの春合宿を行いました。親子山学校の合宿は山登りは二の次、三の次で、徹底的に話し合い、考える時間を大切にしています。その多くは山登りとは関係のないテーマだったりします。そもそも「君はどういう人間なのか」と哲学的に問いかけ自問自答させてみたり、音楽が好きな子であるなら「変化のある山道を音符(楽譜)と思って歩くと楽しいかも」と想像することの楽しさを吐き出させたり。登山に限定しない自由な思考を経由して「イメージできたら、やってみよう」という考えで取り組んでいます。

最終日、合宿に参加した子どもたちには作文を書いてもらいます。ここに紹介させていただく作文は、6年生の野上公鶴くんが書いたものです。彼もまた4歳頃から親子山にやってきて、気がつけば今年が最後の年になりました。昨年来のコロナ禍で必ずしも満足のゆく山行はできていませんが、この作文をお読みいただければ、彼がここまで経験してきた山登りがどれほど素晴らしいものであったか、その想像力や表現力の高さが窺われると思います。

本人の書いた息吹を感じてほしいので、表現の誤りや誤字も原文のままで掲載しています。また名前も了承を得て本名で掲載しています。
感想などありましたら、info@oyakoyama.com までお寄せ下さい。

2021年6月22日
親子山学校
主宰 関 良一


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                                                     作・野上公鶴

 すみを流したような夜だった。星や月の光さえなくどこまでも暗さが広がっている。

 ここは日本のどこかの山。森の木々たちは静かにねむっている。だが、この山の中で光っているものがあった。その光をはなっているのはある山小屋だった。その小屋からは、男女の話声(ママ)がかすかに聞こえる。そこにいるのは親子山学校のせいとであった。ジュニアクラスはだいたい一年生から六年生まででへんせいされていた。親子山は名の通り、山で学ぶ学校であって、山という自然の全てが校舎であった。

 今、話声が止まり明かりが消えた。ねるにはまだはやい時間だが、明日のため体力をおんぞんしなければならない。

 次の日、朝からどしゃぶりであった。木々は龍のようにうねり、山小屋のマドにはまるで雨がなぐるようないきおいであたってくる。雨の音でまわりの音が聞きとりずらい。

 親子山の児童は、とてもはやくおき自分のねたふとんをたたんでいる。上の子がおわると下の子を手つだうこうけいが見られる。そしてねるへやから出て雨の中、食どうに向かうのであった。朝食は白米、おすいもの、つけものに野菜、のり、豆などだった。ここの山小屋のおこげはおいしいらしい。もくもくと食べる者もあれば、にぎやかにしゃべりながら食べるものもいる。

 数十分後、全員食べきり外に出た。すでにレインコートをはおっており雨から体温をしのいでいる。朝食がおわるとすぐに出発した。

 雨で木の根っこや石はすべりやすく、雲で日光がさえぎられているので足元が見えずらい。出発してすぐだんがいぜっぺき。落ちたら重病(ママ)または死ぬかもしれない!しかし…!山学校の児童はおそれず、ゆうゆうと歩んでいくのである。

 だんがいぜっぺきのあと登りが続く。それから10分ほどたって、前よりまして雨風が強くなった。木の葉がざわめき、木々が龍のごとくうねった。風が人々の体をおし、レインコートが、バタバタとはためき、フードはうしろにいってしまう。雨と共に風がすはだにあたり、いたく感じる。

 だが!親子山のせいとはこれらのことを全て楽しみとして感じられる者たちなのだ。

「ウオー雨ダー風ダー強風ダァー」と(これはあくまで心の中での言葉です)。これは常人ではありえないかもしれない。レインコートのすきまから少しずつ雨水が入りこみ、強い冷風で体が冷やされる。たぶん「ヒー寒いよー帰りたいー」となるはずだ。そう考えるだけで、親子山はとてもすごいのだ。

 地面がぬかるみ足をあげるごとにクチャクチャと音がなる。雨のザァーという音が頭の中にひびく。だれも言葉をかわさない。だが高学年はつねになにかを考え、それをどうするかを意しきしていなければならない。

 だが前言も良いが、あるいているとちゅうや休けいの時間、仲間と話すことも、とても重ようである。

 休けいに入った。立ったまま休み、のどをうるおす。休けいのときなどはなるべく、エネルギー補給や塩分補給する。思ったより、エネルギーを使うし、汗が出て、体内の塩分が出ていってしまうからだ。あまり長い間休けいすると体温が下がってしまうので、短めの休けいだった。
 
 へびのようにうねりのびている木の根。雨の時ほどきけんだ。大きなだんさ。足本(ママ)には気をつけなければ。しかし山学校の者はこれらのことはできている。もっとべつのものに目をむけなければ。

 それから数時間後、山頂のふもとに(ママ)についた。雨はやんだものの、霧が出はじめ今は10m先が見えないほどになっていた。

 さて、ドドッ!ここからがしょうねんばである。

 ここから約30分ほどきゅうな登りが続くのだ。クマザサが両わきに生えたきゅうとうをひたすら登ってゆくのだ。児童たちは、この霧という湿気の中、前よりもまして汗をかきながら上を向いて登っていくのであった。汗が口に入りしょっぱく感じる。山頂まであと少し。高学年が「後ちょっとだがんばれ」と、みんなをはげましている。

 山頂についた。山頂にも他の登山客はいなかった。自分の息づかい以外、シーンと静まりかえっている。この暗い山頂を霧が移動していくこうけいがまた、げんそうてきであった。休けいの号れいがかかり、みな山頂の岩にドッカリとこしをおろすのであった。

                                    (終)
©kimitsuru nogami, oyakoyama-gakko




今年に入ってすぐ二度目の緊急事態宣言が出され、それがまた延長され・・・長くて息苦しい毎日が続いていますね。

親子山学校の親子たちは、月に一度の山登りを粛々と継続中ですが、山でみんなと会えない間もココロとカラダを柔らかくほぐしておこうということで、総勢200名を超える親子に川柳を作ってもらうことにしました。お題は「コロナ」「マスク」「おやつ」から。ここで言うおやつは、山登りの時の行動食のことです。

先日、その中から大賞と優秀賞が選ばれ発表されました。選ばれた川柳の他に、惜しくも選考外になった句も少しプラスして公表いたします。川柳を通して、親子山に集う子どもたちや親御さんのココロの内側を覗いてみて下さい。